【経歴】
平成5年3月、東海大学医学部卒業
平成5年より3年間、胃腸科・一般外科を鍛練し、
平成8年より一般的な皮膚科診療をはじめ、内科・アレルギー科と患者様に接している。
「熱中症」とは、発汗や循環機能に異常をきたし、体温の調節がうまくできなくなることによって起こる様々な身体の不調を総称で、詳しくは熱虚脱・熱痙攣・熱疲労・熱射病の4つを合わせて熱中症といいます。
体温調節機能がうまく働かなくなると、発汗による蒸発や皮膚からの熱放出を通じた体温のコントロール力が崩れてしまい、本来なら暑い時も寒い時も一定に保たれるはずの体温が上昇し、体内に熱がこもってしまいます。同時に、体内の水分や塩分のバランスも失われてしまいます。
そのため、様々な「熱中症」の症状が引き起こされます。
運動を行うと体温が上昇しますが、身体は汗をかくことで上がった体温をもとの状態に戻すように調節します。汗をかくために血液は皮膚に送られますが、運動強度が上がると皮膚だけではなく、動きの激しい筋肉にも酸素が必要となり、血液が筋肉にも流れるようになります。皮膚から水分が蒸発し、さらに血液が必要になった状態で運動を続けると、汗をかくたびに血液中の水分が減ってしまい、血液の流れが悪くなってしまいます。身体が水分不足になると筋肉のみならず、頭痛やめまい、吐き気など体調に変化が現れます。
また、熱中症は炎天下の夏だけに起こるものではなく、湿気の多い時期や曇りの日でも起こることがあるので注意が必要です。
たとえば室内で軽い運動をしていて、湿度が高いために汗をかいても蒸発せず、体内に熱がこもってしまった場合にも、熱中症になってしまう可能性はありますので気を付けましょう。
・筋肉が疲労して、けいれんを起こす
・のどの渇きから倦怠感(疲れたと感じること)を起こす
・頭痛、めまい、吐き気、大量の発汗などが起こる
・ひどくなると意識を失う
はっきりした自覚症状を感じることも少なく、「ちょっと調子が悪い」「気分が良くない」というような軽い症状の状態を放置しているのも危険です。
熱中症の予防対策としては、
・体調の管理
・体温調節機能を助けるための環境(場所・服装)を整える
・水分補給
が、とても重要になります。
●体調の管理
睡眠不足や過労、あるいは風邪などで体力が落ちている時に、長時間暑い外を歩き回ったり、運動をしないようにすること。
●体温調節機能を助けるための環境(場所・服装)を整える
発汗しやすいように風通しの良い吸湿性のある服を着たり、外出時には帽子や日傘を準備しましょう。
●水分補給
こまめな水分摂取・塩分の補給がとても重要になってきます。
水分摂取をする際に、利尿作用のあるお茶・ジュース・アイスコーヒー・ビールなどのアルコール類をたくさん飲むと、飲んだ量以上の水分が身体から失われる可能性もありますので要注意。お茶の中でも、カフェインが含まれていない麦茶・そば茶なら水分の補給効果はあります。
また、のどが渇いたと感じた時には、身体はかなりの脱水状態にあるため、一度に多量の水分を飲んでしまうことになります。一度にたくさん水分を摂ると、胃に水分がたまってお腹が重くなり、痛みを感じたり、身体がだるく感じることがあります。
ですので、常温もしくは、ほどほどに冷えた水分を回数を小分けにして、こまめに飲むことがオススメです。
塩分の補給については、手軽に摂取できるのはスポーツドリンクです。ただし、摂取カロリーが気になる方は少し薄めて飲むのも良いでしょう。
塩分は0.1〜0.2%程度、糖度は2.5%〜3.0%程度がベスト。市販のスポーツドリンクを飲む際は、栄養成分表示を参考にしましょう。
暑い日のビールの一気飲みは最高ですが、身体には負担がかかってしまいますので、こまめに水分を摂取することを心がけ、健康な夏を過ごしましょう!
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