【経歴】
平成5年3月、東海大学医学部卒業
平成5年より3年間、胃腸科・一般外科を鍛練し、
平成8年より一般的な皮膚科診療をはじめ、内科・アレルギー科と患者様に接している。
早いもので、今年も残り1ヶ月となりました。これからは、楽しいイベントも増えて外食をしたり、お酒を飲む機会が増えてきますね。
食べ過ぎ飲み過ぎで、年末年始になると「また今年もやってしまった・・・。」と後悔したり、「この時期は太ってしまってもしょうがない。」と諦めている皆様。
アルコールの飲み方を間違えると、ダイエットだけでなく健康にも害を及ぼしてしまうことになりますので、アルコールと上手に付き合って楽しい年末年始を迎えましょう。
脳にとってお酒(アルコール )は、摂取することで神経を麻痺させ、“気持ち良さ”を与えてくれる物質です。しかし、身体全体として見れば毒物であり、内臓のうち解毒を担う肝臓は、お酒を飲むことで緊急的に他の機能を一時低下させて、アルコールの分解を最優先します。
この時、急激に低下する肝機能の一つが血糖値のコントロール機能です。
肝臓が血糖のコントロール機能を低下させると、どんなに食べても血糖値が十分に上がらず、血糖の低下に敏感な方は生理的な空腹を感じてしまいます。
長時間お酒を飲んでいると、しっかりと食事を摂ったはずなのに、なぜかラーメンやお茶漬けのような炭水化物を無性に食べたくなるという経験はありませんか?この原因の一つが、アルコール摂取による肝機能の急激な低下なのです。
アルコールは高カロリーですが、その性質が普通のカロリーと少し違います。
『エンプティカロリー』という言葉を聞いたことはありますか?
アルコールのカロリーは、エンプティ(空っぽの)カロリーと呼ばれ、糖質や脂質よりも先に熱として放出されます。お酒を飲んだ時に、身体が熱くなったり、顔が赤くなったりしますよね。これは、血管が拡張して熱を放散しているからです。この時使われるカロリーは、摂取した分の2割〜3割だけと言われています。消費できなかったカロリーは、脂肪として蓄積されてしまいます。
お酒が好きな方は、ビールを水のように飲んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。そこまでお酒を毎日飲む習慣がない方でも、年末年始にかけては何かと飲む機会が増えますよね。
では、アルコールの適量は一体どのくらいなのでしょう。
アルコールの適量は、1日20g程度と言われています。しかし、アルコール20gと言ってもあまりピンとこないですよね。お酒の種類によっても変わってきますが、おおよその量を覚えておくと目安になりますね。
○究極!!ダイエット 中はお酒を飲まない!
できることならばこれが一番賢明な選択です。飲み会はウーロン茶や緑茶を飲む!というのが究極ですね。
ですが、お酒が好きな方には、飲み会の席でソフトドリンクを飲むことほど苦痛なことはないかもしれません。そんな方は、次のことを心得ておきましょう。
○適量を守り、少しずつ飲みましょう!
適量の目安を守りましょう。先ほど、ご紹介した1日20g前後を目安にして飲みましょう。
お酒を一気に飲んでしまうと、一体どれくらい飲んだか分からなくなってしまいますし、すぐに適量になってしまいます。飲みすぎ防止のためにも、少しずつ飲むことが大切です。
一気飲みは絶対にやめましょう!!
○おつまみは、固くて噛みごたえのあるものを選びましょう!!
お酒を適量で飲んでいても、ついついおつまみ(唐揚げなどのような脂っこいもの)を食べ過ぎて、知らず知らずのうちに高カロリーな食事をしていることもあります。
満腹感は、噛むことで満腹中枢が刺激されるので、やわらかいものばかりではなく、野菜スティックなどチョイスしましょう!まずは、噛みごたえのある野菜を先に食べておけば、食べ過ぎ防止にもなり、吸収率も抑えられます。
例えば、枝豆は豆と野菜の栄養があり、ビタミンB1・Cも多く、肝臓にも良いですよ!お酒のおつまみにはぴったりかも!
以上に注意すれば、ダイエット中でも上手にお酒と付き合うことができます。お酒の席を楽しみつつ、これからの忘年会シーズンを乗り切りましょう!
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