【経歴】
平成5年3月、東海大学医学部卒業
平成5年より3年間、胃腸科・一般外科を鍛練し、
平成8年より一般的な皮膚科診療をはじめ、内科・アレルギー科と患者様に接している。
暑い夏が終わり、ようやく涼しい季節になりましたね。
この時期になると思い浮かべるのは、「読書の秋」「スポーツの秋」そして、やはり「食欲の秋」でしょうか。
旬の食材がたくさんあり、ご飯がおいしいと感じるこの時期は、「食べたい」欲求が増え、食欲も増しますね。夏にダイエットを頑張ったのに、この時期に食べ過ぎて体重増加につながってしまう方、けっこう多いのではないでしょうか。実は私もその一人。
そもそも、秋になると食欲が増すのはなぜでしょうか?
食欲が増す要因は様々あり、それらが複合的に絡んでいるようです。
例えば、気温が下がることで基礎代謝がアップすることが一つ関わっていると言われています。気温が下がると体温保持のために身体の熱産生が高まり、基礎代謝が上がります。(夏よりも冬の方が基礎代謝は高くなります。)基礎代謝が上がると、エネルギーを多く使うため、その分を補給しようと「食べたい」という欲求につながると考えられています。
他にも、「秋は、食べ物がなくなる冬に向かって栄養源となる脂肪を身体に溜め込もうとするため」「夏の暑い時期は、夏バテ気味で食欲が低下していた身体が、涼しくなることで食欲が回復し「食べたい」という欲求が増す」「秋はおいしい旬の食材が多いので、自然と食欲が増える」など要因は様々です。
秋は食欲が増えるからと言って、欲求のままに食べてしまっては、あとから後悔することになります。しかし、少し意識をするだけで変わってきます。食欲の秋を上手に過ごすポイントをご紹介いたします。
野菜やきのこ類は低カロリーなうえにビタミン・食物繊維を豊富に含むので、身体に良い食材です。そして、それだけではなく食欲コントロールにも効果的です。
まずは意識して野菜やきのこ類から食べるようにしてみてください。歯ごたえがあり、咀嚼数が自然に増えることで、満腹感を感じやすくなります。
また、炭水化物をいきなり食べると、食後急に血糖値が上がり、脂肪がつきやすくなります。食物繊維を食べたあとに炭水化物を摂取することで、血糖値の上昇が緩やかになります。まずは、野菜から食べましょう。
秋の旬な食材と言えば・・・
身体を温める
食物繊維が豊富(100gあたり食物繊維3.5g)
肌荒れ防止効果
食物繊維が豊富(100gあたり食物繊維2.3g)
カリウムが豊富(むくみ解消に効果的)
食物繊維が豊富(100gあたり食物繊維4.2g)
ビタミンB群が豊富
(脂肪を燃やしたり、炭水化物の代謝にかかわるビタミンB1とB2が豊富)
身体に嬉しい効果が豊富な秋の食材を積極的に摂りいれてみてください。
食事をしても食欲が止まらない人というのは、食事を速く済ませるため血糖値が十分上がらない状態で満足感を得られないという人が大半です。ゆっくり咀嚼をして時間をかけて食べることで、満足考えられます。よく噛んで食べましょう。
炭酸水を食前に飲めば、過剰な食欲を抑え、食中に飲めば胃が膨れることで満腹感がアップするので食べ過ぎ防止につながります。また、1日に1.5〜2.0リットルの炭酸水を飲むことで代謝が上がり、脂肪を燃えやすくする効果も期待できます。
運動をすると、お腹がすきそうなイメージがありますが、アドレナリンが分泌されて食欲が低下し、さらに一時的に血糖値が上がるので食欲が抑えられます。
また、空腹の状態で運動をすると、エネルギーを脂肪から消費しようとするため、脂肪の燃焼には効果的です。(適度な運動)
「そんなこと?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と重要なポイントです。会話が弾むことで、時間をかけて食べるため、少しの量でも満足感を得られやすくなります。 また、「これを食べたら太るかも・・・」などネガティブに考えながら食べるよりも、「おいしい!!」と感じながら食事を楽しんで食べる方が太りにくいとも言われています。
また、五感による食欲があります。美味しそうな食べ物を見たり、匂いを嗅いだりすると、お腹がすいていないはずなのに食べたくなります。歯を磨くことや青い食品や食器を使うと食欲は落ちます。
睡眠不足の状態も食欲が上がります。ライフスタイルを整えて、秋の夜長もいいですが「睡眠の秋」もいいかもしれませんね!
これから旬のおいしい食材がたくさん出てくる季節。
人それぞれの楽しみ方、食欲の抑え方がありますのでいろいろ試して見て下さい!こんな方法が良かったということがあれば教えてくださいね!