まだまだ寒い日が続きますが、徐々に暖かい日が増えてきましたね。
暖かくなり、過ごしやすいのは嬉しいですが、花粉症の方にはツライ時期の到来ですね。花粉症対策も始めてくださいね。
さて、今回は女性なら気になる「女性ホルモン」についてお話ししていきましょう。
女性の身体は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンの働きによってコントロールされています。
○エストロゲン
女性らしい身体をつくるホルモン。自律神経、骨、皮膚、脳の働きに大きく関わっています。エストロゲンの分泌が多い時期は、卵胞期と呼ばれ、心も身体も安定し、体調が良い時期です。
一般的に知られているのは、乳腺細胞の増殖促進、卵巣排卵制御、脂質代謝制御、インスリン作用、血液凝固作用、中枢神経(意識)女性化、皮膚薄化、動脈硬化抑制などです。
○プロゲステロン
妊娠を助けるホルモン。体内の水分を保持したり、食欲を増進させる働きがあります。プロゲステロンの分泌が多い時期は、黄体期と呼ばれ、人によっては、腹痛や頭痛、腰痛が起きて、精神的に不安定になってイライラしたりすることもあります。(症状が重くなると、月経前症候群(PMS)と呼ばれます)
プロゲステロンの主な働きは、子宮を妊娠の準備をするように変化させ、月経周期を決めて、もし妊娠が起こった場合には、出産までの間、妊娠を維持させる役目があります。
これら2種類のホルモンが、一定の周期でそれぞれの分泌量のバランスを変えながら、女性の心と身体に作用しているのです。
しかし、このバランスが乱れると、身体の内面や外見にも現れてしまいます。
まずは、ホルモンバランスが乱れていないか、さっそくチェックしてみましょう。
・月経が不順
月経の周期は、通常25日〜38日です。それよりも短かったり長かったりする場合はホルモンバランスが乱れている可能性があります。早めに病院で受診しましょう。
・月経前の症状がひどくなった
月経前になると、精神的に不安定になりイライラなどの症状が以前よりもひどくなったと感じたら、ホルモンバランスが乱れている可能性があります。
・寝付きが悪い、よく眠れない
女性ホルモンは睡眠にも関係があります。なかなか眠れなかったり、何度も目が覚めたりするのは女性ホルモンが低下している可能性があります。
・腰や手足が冷える
エストロゲンが低下して自律神経にも影響すると、血流や代謝も落ちてきます。その結果、腰や手足が冷えるという症状につながります。
・肌がかさつく、爪が割れやすい
エストロゲンには、コラーゲンやヒアルロン酸を維持する働きがあります。
ホルモンバランスが乱れると、肌がかさついたり、爪が割れやすい、爪に白いスジが入るなどの症状につながります。
・吹き出物やむくみやすい
ホルモンバランスが乱れると皮脂の分泌や血行・代謝も乱れていろいろな症状につながります。
※症状がつらい方や基礎体温などが乱れている方は早めに婦人科医に相談することがいいと思います。
・身体を温めよう
冷えは女性ホルモンのバランスを乱すと言われています。
冬はもちろん、夏場でも身体を冷やさないように心がけましょう。軽い運動を初め、身体を温める食材(ショウガなど)を取り入れたり、ゆっくり湯船に入るなど冷え対策をしましょう。
・質の良い睡眠を取ろう
寝る前に、好きなアロマや好きな音楽を聴いて気持ちをリラックスしたり、ストレッチをして血行を良くしてから眠ると熟睡できます。(ストレッチのやり過ぎはしないでください)
・深呼吸をしよう
深い呼吸は自律神経を整えます。深呼吸をすることでホルモンバランスもケアできます。
・女性ホルモンを活性化する食材を取り入れよう
納豆・豆腐・大豆などに含まれるイソフラボンは女性ホルモンと似た働きをします。1日に50mg(豆腐なら半丁)ほどを目安に取り入れましょう。(バランスに注意してくださいね!)
女性ホルモンを活性化させる方法は簡単に出来ることが多いのですが、毎日続けることが難しいです。是非、毎日心がけてやってみましょう。ライフスタイルを整えて、ストレス発散させることが一番です。本格的な春の訪れに向けて、内面も外見もさらに女性らしさをアップさせましょう!
【経歴】
平成5年3月、東海大学医学部卒業
平成5年より3年間、胃腸科・一般外科を鍛練し、平成8年より一般的な皮膚科診療をはじめ、内科・アレルギー科と患者様に接している。