徐々に暖かく、日も長くなり、気持ちも晴れやかになる春ですね。
この時期は、夏日のように暑くなったと思えば、寒の戻りで一気に冬に逆戻りなんて日もあります。
この寒暖差で体調を崩す人が増えています。さらに、なぜか気持ちまで落ち込んでくることもあります。春は、体調面も精神面でもバランスを崩しやすい季節です。
最近、体調を崩したり気分まで落ち込んでいる人は、「春バテ」かもしれません。
夏バテという言葉はよく耳にしますが、春バテというものもあるのです。
春バテは、寒暖の差による自律神経(交感神経と副交感神経)の乱れによって起こります。
人間の体内環境を一定に保っているのは、自律神経です。自律神経には、日中優位になる交感神経と、睡眠時に優位になる副交感神経があります。通常は、季節に合わせて徐々に自律神経が順応していくのですが、暖かい日と寒い日が交互すると切り替えが難しくなるため、気温が不安定な春は、自律神経が乱れてしまい体調を崩しやすくなります。
また、入学、入社、異動など、生活環境にもいろいろ変化がある時期なので、寝つきが悪くなったり、熟睡できなかったりして、目覚ましが鳴っても「春眠暁を覚えず」ということになりがちです。
ストレスが副交感神経の働きを阻害し、睡眠の質が下がることも春バテの原因だと考えられます。
春バテの症状には、次のようなものがあります。
最近、なんだか体調が優れないなと感じたら、春バテの可能性があります。
春バテを軽減するためには、睡眠と栄養が大切です。
規則正しい時間に就寝・起床し、身体のリズムを整えましょう。
「どれだけ多く眠るか」よりも「リズム」を大切にして、遅く寝ても朝はいつも通り起きるように心がけてみましょう。
また、食生活は、主食・主菜・副菜という1日3食バランスの良い食事を心がけましょう。
その他にも、気温に応じて服装を調節することや、ゆっくりお風呂に入って身体を温めることなども大切です。
気温の変化だけでなく、新年度が始まり疲れが溜まりやすい時期です。
規則正しい生活を心がけ、寝る前はリラックス出来ることをしたり、休日は趣味など好きなことをして気分転換をすることも大切ですよ!
【経歴】
平成5年3月、東海大学医学部卒業
平成5年より3年間、胃腸科・一般外科を鍛練し、平成8年より一般的な皮膚科診療をはじめ、内科・アレルギー科と患者様に接している。