『セロトニン』という言葉を聞いたことはありますか?
セロトニンは、脳内神経伝達物質の一つで精神面に大きな影響を与え、心身の安定や心の安らぎなどにも関与することから、「幸せホルモン」とも呼ばれています。
脳内神経伝達物質には、セロトニンの他にノルアドレナリンやドーパミンがあり、三大神経伝達物質とされています。
セロトニンは精神面に影響を与える物質ということから、セロトニンが不足することで、うつ病や不眠症、情緒不安定などの精神疾患に陥りやすいと言われています。
逆に、セロトニンが満ち足りていると、心のバランスを整え、心の安らぎを与えてくれます。
強いストレスを感じたり、情緒不安定な状態のときは、セロトニンが不足しているかもしれません。
セロトニンが不足する要因として
・運動不足
・腸内環境が乱れている
・太陽光を浴びていない
・疲れやストレスが溜まっている
などが挙げられます。
セロトニンが不足すると
・気分が沈み、ネガティブな思考に陥りやすくなる
・不眠になる(生活リズムがくるい、昼夜逆転の生活になるなど)
・朝になかなか身体が動かない
・冷え性になる
などの不調などがあらわれることがあります。
では、セロトニンを増やすにはどうしたら良いでしょうか。
セロトニンを増やす方法はいくつかあります。
・規則正しい生活をする
まず、『不規則な生活』や『睡眠不足』などの現代社会の生活習慣を改善することが第一です。人間が本来持っている生活リズムは『朝起きて、昼間に活動し、夜は寝る』というもので、このリズムを守ることがセロトニンの活性化に効果的だと言われています。
・適度な運動を心がける
ウォーキングやジョギングなど一定のリズムで筋肉を緊張させたり緩めたりする運動(リズム運動)をすることで、脳を刺激しセロトニンの分泌を促すセロトニン神経を鍛える効果があります。特に朝日を浴びながらのウォーキングは、最も効果的なセロトニン活性運動といえるでしょう。外出が面倒ならば、ステップ運動やフラダンスでも同様の効果があるとも言われています。
・笑う・泣く
大声を出しておもいっきり笑い、号泣したりするとストレスは解消されやすいです。特に感動した涙はセロトニンが活性されやすいです。
・腸内環境を整える
セロトニンは、腸で作られており、約99%が腸に存在します。
腸内環境が良好な人は、セロトニンがきちんと分泌され、ストレスに強くなります。そして、精神面の影響を強く受ける自律神経も整います。
・太陽光を浴びる
太陽光を浴びると交感神経系が活性化し、脳内のセロトニンの分泌が促進されます。
太陽光は、朝の目覚めを助けてくれるだけでなく、夜の睡眠の質の向上にも役立ちます。
朝起きたらまずはカーテンを開け、外の光を浴びましょう。雨などで太陽が出ていない日は、電気をつけて部屋の中を明るくすると効果的です。
セロトニンを増やす方法は、規則正しい生活をすることが大切です。
セロトニンの分泌を増やして、いつも元気に明るい毎日を送りましょう!
【経歴】
平成5年3月、東海大学医学部卒業
平成5年より3年間、胃腸科・一般外科を鍛練し、平成8年より一般的な皮膚科診療をはじめ、内科・アレルギー科と患者様に接している。